コーヒー+ソフトロック=ホッコリな10曲

2022.08.20

皆さんは「ソフトロック」という音楽ジャンルをご存知でしょうか?

そもそも言葉自体が和製英語で、欧米と日本ではその認識に違いがあり、他の音楽ジャンルに比べ定義も割とフワッとしています。

そのためソフトロック好きの数だけソフトロックの形があると言え、僕なりに簡単に説明すると「60’s〜70’sの耳心地の良いグッドミュージック」となります。

ソフトロックとの出会いは今から20年ほど前…

20歳頃のことです。

中学時代をビートルズに費やし、高校でドラムを始め、当時流行っていたメロコア等で汗を流すも大学でまたビートルズ的な音楽を欲するようになった時に出会ったのが、ソフトロックでした。

ザ・ビートルズ イエローサブマリンのLEGO

そのポップな音楽性と聴く者を力尽くでもホッコリさせるピースフルな雰囲気に、一瞬で虜になりました。
その頃は「紛争地帯でソフトロックを大音量で流せば争いは終わる」と、本気で思っていました。

今ではそこまで頭お花畑ではありませんが、荒んだ心をホッコリさせてくれる効果はあると信じております。

そう、ソフトロック=ホッコリなんです。

話し変わりまして、僕が今在籍している就労継続支援B型事業所のモワユ天下茶屋ではコーヒーの焙煎をさせていただいております。(モワユ天下茶屋で焙煎したコーヒーは、箕面駅からすぐ山ノ麓TAP ROOMで飲むことができます。)

コーヒーと音楽。

「カフェミュージック」や「ジャズ喫茶」という言葉があるくらい、コーヒーと音楽は親和性の高いものです。

無音で飲むのももちろん良いですが、グッドミュージックがあれば尚のこと良しです。

以下10曲は僕が思う珠玉のソフトロックです。
コーヒーでも飲みながらホッコリ聴いていただけたら幸いです。

1.Wings(ウイングス)/She’s My Baby
ソフトロックの源流の一つは確実にビートルズだと思います。もっと言えばポール・マッカートニーです。そんなポールのソロバンド、ウイングスの1976年の軽快なポップナンバー。シンプルな演奏がホッコリ度高めです。

2.Harpers Bizarre(ハーパースビザール)/The Drifter
ソフトロックの中で一番フェイバリットな曲です。ソフトロック重要人物の一人、ロジャー・ニコルスの曲のカバーですが、原曲にあるBメロをごっそり削るという思い切りの良さとか、最早どうでも良いくらい聴いててホッコリします。

3.Chris Montez(クリスモンテス)/There Will Never Be Another You
ソフトロックの玉手箱的レーベルにA&Mというのがあるのですが、A&Mが誇るとっつぁん坊やクリス・モンテスのシルキーボイスが光る小粋なナンバーにホッコリせざるを得ません。

4.Anita Kerr(アニタカー)/One Day
一般的にソフトロックの魅力に綺麗なコーラスが挙げられます。この曲も男女混声コーラスが聴ける一曲です。演奏のアレンジが休日昼下がりのピクニックのようで、ホッコリ感を掻き立ててくれます。

5.Nick De Caro(ニックデカロ)/Happier Than the Morning Sun
見た目はマリオみたいですが、裏腹なスイートボイスにホッコリが見え隠れしています。まさにホッコリはん。この曲もコーラスが素晴らしく、2分40秒からのコーラスマジックはCDが擦り切れるくらい繰り返し聴きました。今聴いてもシビれます。

この曲のオリジナルはスティーヴィー・ワンダー(SpotifyのPLAY LIST#5にはスティーヴィー・ワンダーのHappier Than the Morning Sunが入っています。)

6.The Zombies(ゾンビーズ)/This Will Be Our Year
某TVCMで一時期流れていたので、聞いたことある方もいるかと思います。コリン・ブランストーンのややハスキーで色気のある歌声は唯一無二です。ピアノの若さ溢れるアタック感が少し拙くてホッコリします。

7.Sergio Mendes & BRASIL’66(セルジオメンデス&ブラジル’66)/Pretty World
ブラジル音楽をポップミュージックへと昇華し世に広めた立役者ですが、裏を返せば商売上手でもあります。世知辛い世界でもプリティワールドと思わなきゃダメよ、と意識的にホッコリしなければと思わせてくれる曲です。

8.Randy Newman(ランディニューマン)/Short People
エルビス・コステロのルーツはこの人なん違うかと勘繰ってしまうくらい、「少ししゃくった歌声」と「黒縁メガネ」と「キャッチーな曲を作って歌うSSW」の3つも共通点がありますが、そんな邪推は意にも介さず、我が道をホッコリと進んでおられます。お年を召してからはピクサー映画の音楽を作っておられるようです。

9.大瀧詠一/カナリア諸島にて
ソフトロックと日本の歌謡曲とを絶妙にブレンドし、極上のポップスとして抽出したのが大瀧詠一さんだと思います。聴き返す度に改めてすごい人だったのだと思い知らされます。「薄く切ったオレンジをアイスティーに浮かべて」と歌詞にあるので、コーヒーよりは紅茶向きかもしれせん。

10.ANATAKIKOU/リリー
大瀧詠一さんが確立したソフトロックと歌謡曲との絶妙なブレンドを現在の大阪でやっているのがアナタキコウです。多種多様な曲があるのでその括りに収まる訳ではありませんが、確実に音楽性の一面ではあるかと思います。喫茶ロックと言われていた時もあったようなので、もちろんコーヒーとの相性は言わずもがなです。

以上、僕の半生はソフトロックと共にあります。

皆さんも心がクサクサした際は、是非ソフトロックでホッコリしてください。

PROFILE

仲井 信太郎

就労継続支援B型 モワユ天下茶屋(管理者)
音楽が好きで中学でビートルズにハマり、そこからずっとグッドミュージックに肩まで浸かり続けています。聴くだけでは飽き足らず、バンドでドラムもしています。


Illustration by hina

RECENT ARCHIVE