#01 『シンプルにまずい。笑』から、はじまった
麦芽粕シンデレラストーリー。

はじめるよ、いや、いつでも、はじまるよ。
え、もうはじまってるの？

美味しい食べ物とプロレスをこよなく愛してます。
最近の脳内テーマは、ホルモンとやきそばと絞め技。
どうも、経営戦略部の荒屋です。

今回のはじまるよ物語は、麦芽粕についてお伝えしていきたいと思います。

そもそも麦芽粕って？

クラフトビールの醸造に、欠かせない原料のひとつに麦芽があります。
醸造時に、美味しい麦芽汁を抽出した後には、多量の麦芽粕が残ります。

多くの醸造所が抱えている問題の一つに、この麦芽粕の処理問題があり
通常、堆肥や飼料などに活用されるか、産業廃棄物として処理される事が多く、
Derailleur Brew Worksにおいても、醸造量の増加に伴い、増える麦芽粕。

つくる責任とつかう責任。

この麦芽粕を
SDGsに基づき、アップサイクルする事になりました。

ここから、麦芽粕の、はじまるよ物語がスタートです！

「シンプルにまずい。笑」

アップサイクルとは、
不要となったものに、新しいアイディアを加えることで、
新たな価値のあるモノに生まれ変わらせるという事です。

この麦芽粕には、独特の香りと食感があり、
私が、初めてそのまま麦芽粕を食べた時に感じたのは
酸味が鼻孔を突き抜け、細かい段ボールを食べているかのようでした。
嚙んでも嚙んでも残る繊維質

「シンプルにまずい。笑」

これ飲み込めるのか、。と
口と胃と自分自身に相談したのを、今でも覚えています。

一方で、麦芽粕は、高たんぱくで食物繊維も多く
アメリカではスーパーフードとして今、大きな注目を集めています。

食品として、アップサイクルするには
香りと食感、これをどう活かしていくのかが、大きなポイントとなりました。

酸味は、醸造後にフレッシュな状態のまま
乾燥作業に入る事で、酸味が押さえられ、麦の香りが立つ事がわかりました。
また粉砕する事により、繊維質の問題や様々な商品に生まれ変われる可能性が広がりました。

ここから、就労支援事業所のオートビュスが大きな役割を果たしてくれる事となります。

シクロでは、新たなはじまりがあり、動き出す際には、
各事業所でも、さまざまな取り組みをしているので、
それに合わせた内容で、皆さんが力を貸してくれます。

心強い！

いつも無理言ってすみません。笑
ありがとうございます！

出来立てホヤホヤの、大量の麦芽粕を（水分が含まれているので、とっても重い！）
脱水し、乾燥機にかけていきます。

麦芽粕を乾燥機に入れる際には、
パレット毎に、均等になるようにと、ひとつひとつ手作業で行います。

粉砕を行い、麦芽粕粉として完成。

ひとつ、手を加える毎に、ひとつ新たなものに、生まれかわります。

また、この作業を就労支援のお仕事で行うことにより、
障がい者支援の一環として、新たな雇用を生み出す事にも繋がりました。

新ブランド、誕生！

こうして出来上がった、食べても美味しい麦芽粕粉は、
食品ではパイやパン、麺など、
日用品では、製紙の製造などを予定しています。

それに伴い、
この度、麦芽粕シリーズの新ブランドを設立致しました。

ブランド名は

『　BEERCAKES・ビアケイクス　』

はじまるよ物語、ここからどんどん加速していきます！

次回は、つるつるつる・麦芽がほのかに香る・ビールのしめにもなる、あれですね、あれ。

『麦芽を使った○○！』をお伝えしたいと思います。

Illustration by トミタリサ