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ディレイラブリューワークス

いっそセレナーデ

ヤマザキアキノリ

ビールを醸造していて、ましてクラフトビールとカテゴライズされるものを造っていて。
やっぱりビールが大好きだから、醸造始めたんでしょう??

て聞かれたら即答で『それ以外にどんな答えがあるんですか?』
って言ってるそばで申し訳ないと言うか、大きな声では言えないが
実は欠陥スーパーマン、スーがスーッと消えて、パーマンさ。

まちがえた。ビールはもちろん好きだ。
ようやくいろんなものが追いついてきて、しっかり土俵には乗れるぐらいにはなってきたつもりでもある。
だからやっぱり造る側、やる側に回るべきなのだと。いつまでも観客のままでは、見えない、気づかないことがあると。やってはじめてみえる景色があるし、学べる情報量は格段に多い。

外野でわかった気になって足を引っ張るのはほんとにダサい。

脱線した。ビールはもちろん好きだ。
でも、ハイボールが好きなのだ。
日本酒が好きなのだ。
ワインが好きなのだ。

ビールばかりで呑み続けるのは辛くなる時があるが、
日本酒なら延々と続くのだ。
ハイボールなら延々と続くのだ。

仕方ない。そんなもんだ。だからこそ、1日のうちの限られてしまう摂取量の中で、できる限り
いい出会いをしたいのです。まだ見ぬコンセプトに、まだ知らぬ味に、香りに、苦味に、甘みに。
出会いたい。

やっぱり脱線した。
それでハイボールが好きなのですが、カクハイ、ひとつもらえますか。と
カウンターから伝えるのが、いい大人の振る舞いだと思っていて。
これは、白州で、とか山崎で、とかだと、なんだか小金持ちやがって。なのだ。
オールドパーで、なんて意識高くて、もう。。。

カクハイ。言いやすい4文字。
もちろん角瓶で作る、ハイボールだから、カクハイ。
かくなる上は、ハイボール。

まだ僕が小学生の頃、洋酒のCMで流れていた曲を。僕はおぼろげに覚えている。
サントリーの角瓶のCM曲。井上陽水の、いっそセレナーデだと知ったのは、もっとおとなになってからだったけど。

玉置浩二と井上陽水が、夏の終りのハーモニーを歌うこの番組は、冒頭で、タモリと玉置浩二が、架空のフォークバンド即興コントをやりだすのだ。コンビ名はT&T。
お互い探り合いながら、噛み合う瞬間にカタルシスを感じながら、そしてBメロから、オチとなるサビにまで駆け抜ける疾走感は、インプロヴァイズドのセッションだ。まるで。

やはりタモリはジャズメンで、玉置浩二は流しのギタリストなのだ。どちらも相手をよく見て、縦横無尽に、でも臨機応変に振る舞える。
そんなビールを提示していきたいよな。コラボレーション。いっぱいもらった話を返すなら。
ジャム・セッションなのだから。
人との出会いは、ひとつひとつが、一発勝負の、録音すらない、ジャム・セッション。
逃したくはない。奇跡か、化学反応か、もやっとした平行線か。

いっそセレナーデという曲は、
かつての恋を、キスを思い出してしまう、ラジオから流れる恋の歌によって。

誰に聞こうか、それとも、泣こうか。夢の間に、浮かべて、泣こうか。
問いかけてるのか、誘いかけているのか。自分に?
目の前にいる、一回りも離れた、新しい彼女に?

飄々と、振る舞うことは、何を考えているのか、わからない表情は。
相手を不安にさせるかもしれないけれど、
でも、本当の気持ちを伝えることのほうが、
がっかりさせるかもしれない。

歳を重ねると、そんなことがわかってしまうから。
本当の気持ちを伝えることに、臆病になってしまうだけなのに。

自分の心には、きっとみんな正直だけど。
がっかりさせたくないから、
言えないことがある。おちゃらけて、涙をかくしてしまう。

まるで、ビール、そんなに呑めないんだけどね。ってことを言わずに。
ハイボール、続けたいんだけどな。ってことを言わずに。
でも、とりあえずの一杯に、いろんなものを、賭け続けている。
もうすぐ、僕らが賭けたものを伝えられる。

ラジオから流れてくるのは、
さみしい、そして悲しい、いっそやさしい小夜曲。
やさしさに甘えて、思わず伝えてしまいそうになりそうです。

 

https://www.mbs.jp/puipui/

告知です。
2月1日、15時、関西圏 毎日放送 15時よりちちんぷいぷいに、僕出ます。
ご笑覧ください。
ご期待ください。

我慢できず、伝えてしまいました。。。
いっそやさしい セレナーデにのせて。。。